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プロヴァンス滞在記 (管理人の日記です)
もう何年も前のことですが・・・
丹沢の駐車場で隣に停まった車のオジサンから、「今日はバリエーションを登るんですよ~!源次郎尾根って知ってますか?」って得意そうに聞かれて、「源次郎尾根は知ってるけど・・・?」と言葉が詰まってしまった。その時の私の頭の中は、「バリエーションルート?源次郎尾根が?なんで??」って疑問符が駆け巡ってしまったのです。

その後、ハイキングの世界では、山と高原地図(昭文社)などの一般登山地図に載っていない道(=登山道ではない道)を「バリエーションルート」と称することがわかり、「そうなんだ・・・」って流していましたが、しかし、いまだに違和感を拭えないのです。
ハイキング系のSNSでは「バリルート」なんて略称にも変じて紹介されて、それを見て立ち入るハイカーも多いせいか、現地では勝手なテープマーキングや残置物が目に付くし、勝手な山名・尾根名が付けられて名板が設置されていたり・・・絶句することがたびたびあります。

本来、バリエーションルートって用語は、私の拙い記憶が正しければ、既定のルートから分岐・派生したラインを称していて、そもそもクライミング用語だったと思うのです。〇〇ルート右ライン(または左ライン)などと呼ばれることもあるし、完全に別名が付けられていることもある。内容も元ルートで回避した難所をアグレッシブに貫くものだったり、逆に核心を迂回するものだったり、はたまた違ったアイデアで生み出したクリエイティブなラインであったり、季節的な理由だったり・・・。本来のルートに対して何故バリエーションなのか、それぞれ意味があります。
登山道でも上記の意味に沿うのであれば納得です。例えば修験道の山では鎖コースが本道であり、巻道はバリエーションかもしれません(逆かも?)。

そして「登山道」と称されている道は、登山者が利用することを前提に、自治体や山小屋・山岳会などの業界当事者はじめ、時には親切な地主さんなどが整備した、「登山者が歓迎された道」だと私は理解しています。

でも山には「登山道」以外の様々な道があります。林業や山林管理のための道、電力会社の送電線巡視路などなど。極端には「けもの道」も。それらのほとんどは本来、登山者の利用は想定していない(おそらく歓迎もされていない)道のはずです。それらをバリエーションと称して美化するのは如何なものか?ちょっと違うのでは?って思うのです。

そんな理由で、私は単純に「道標のない道」と呼んでいます。「マイナールート」って表現をされる方もよく見かけますが、それもなかなかいいですね。。。

私は普通に「登山道」を歩くのが好きですが、静かな「道標のない道」を歩くのも大好きです。しかし後者はあくまで自己責任。そしてテープやリボン等の人工物で勝手なマーキングはすべきでないと思っています。地形と地図で自己判断するべきで(最近は便利なGPSもあるし)、そもそもテープやリボン等をアテにする方は立ち入るべきでないと思うのです。。。

もっと色々、言いたいことはたくさんなのですが・・・ウザいジジイを丸出しにするのもナンですし、こんなところで f^_^;
もちろん、これはあくまで個人的な見解ですので、あしからず。
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プロフィール
HN:
木村 三郎
性別:
男性
職業:
ひょっとしてプー?
趣味:
岩登り、旅
自己紹介:
ハンドルネームは使いません、こんな名前ですが本名です。
本名を使う理由は単純に、匿名で言いたい放題言う風潮が嫌いなだけです。。。
顔が小さいので背が高く見られがちですが、じつは167cmしかありません。しかもなで肩で、上へのリーチは身長160cmの人とあまり変わりません。もうちょっと背が欲しかった。。。
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